宮城県富谷市の中心部、奥州街道の宿場町の面影を今に残す「しんまち地区」にあるしんまち公園を今回はご紹介いたします。

南西には西川が流れ、周囲には公民館や小学校、幼稚園などの公共施設が立ち並びます。

毎日のように地域の方が訪れる、まさに暮らしに溶け込んだ公園です。広場や遊歩道を歩けば、季節ごとに変化する景色を感じられ、自然と心が穏やかになります。
遊具や人工池など家族で楽しめる施設
園内の中心には人工池があり、遊歩道やベンチ、東屋、人工滝、彫像などがゆったりと配置されています。お散歩や休憩にちょうどよく、日常のちょっとした気分転換にもぴったりです。

奥のほうには小さな遊具スペースがあり、すべり台や砂場で子どもがのびのびと遊ぶ姿も見られます。規模は大きくありませんが、その分目が届きやすく、小さな子どもを安心して遊ばせられるのがうれしいところです。
人通りも少なく落ち着いた雰囲気なので、親子で静かに過ごしたいときに訪れるのもおすすめ。広い駐車場は、夏祭りなど地域イベントの会場としても利用され、地域の交流の場にもなっています。

また、蔵造りをイメージした和風のトイレ棟や、バリアフリー対応のスロープなども整備されており、誰もが快適に利用できるように工夫されています。景観にもよくなじみ、公園全体に落ち着きと温かみを添えています。
こういった整備がされていると非常に安心して公園を利用できますね。
地域の歴史を感じるしんまち公園の歩み
しんまち公園は、1993年(平成5年)に町制施行30周年を記念して整備された公園です。地域の歴史と、人々の思いが詰まった場所でもあります。

翌年度には「手作り郷土賞(人々が集い憩う水辺づくり)」を建設大臣から受賞し、その取り組みが高く評価されました。
それ以来、富谷市の夏祭りや花火大会など、地域の主要な行事がおこなわれる会場として、市民に長く親しまれています。

四季折々の自然を楽しむ

この公園の一番の魅力は、やはり四季の移ろいを身近に感じられるところ。私自身も子どもを育てる中で、たくさんの時間をここで過ごしてきました。
春になると、公園のまわりに桜が咲き誇り、お弁当を広げて花見を楽しむ家族連れでにぎわいます。おしゃべりをしながら過ごす時間は、春ならではの心温まるひとときです。
夏は「おもしぇがらきてけさ in 富谷」という夏祭りが開催され、出店やイベントで大賑わい。夜には間近で花火が上がり、その迫力に子どもたちは目を輝かせます。
秋には木々が色づき、落ち葉を踏みしめながらのんびり歩く時間が楽しい季節。冬には雪が積もり、静けさの中に浮かぶ雪景色がなんとも美しく感じられます。
季節ごとに違った表情を見せてくれるしんまち公園は、訪れるたびに新しい発見があり、心がやすらぐ場所です。
訪問レポート:しんまち公園で過ごしたひととき

子どもたちが小さかった頃、この公園ではよく水遊びをしました。池のまわりで夢中になって遊ぶ姿が、今でも鮮明に思い出されます。
久しぶりに訪れてみると、池の水がなくなっていて少し驚きましたが、その分公園全体が広く感じられ、どこか新鮮でした。奥の遊具や砂場では小さな子どもたちが遊んでいて、当時と変わらない温かい風景に心が和みました。
今では、ベンチに座って藤棚の木陰で風を感じる時間が、私にとっての癒しになっています。
かつては子育ての場として、今は心を整える場所として。しんまち公園は、人生の節目ごとに寄り添ってくれる大切な場所です。これからも地域の人たちにとって、変わらず憩いの場であり続けてほしいと思います。
お近くの際は、一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
しんまち公園
住所:宮城県富谷市富谷字原下3番1
アクセス:仙台市地下鉄南北線「泉中央駅」から宮城交通バスで約20分
「富谷中央公民館前」下車 徒歩約3分
駐車場:あり(約150台)


















